鍼治療とは、『鍼師』と呼ばれる国家資格有資格者が行う治療方法です。
一般的には、「東洋医学」や「肩こり・腰痛」のイメージがあるでしょうか?
今回は、自身が鍼師の資格を持つ野尻が鍼治療をご紹介します!
鍼 治療ってどんな治療?
鍼は、刺激を与えて体の回復作用を起こす
鍼治療は、経穴と呼ばれるツボや筋肉を刺します。
この鍼刺激が体の中で様々な作用を起こし、鎮痛作用や筋緊張抑制作用を起こします。
鍼による鎮痛作用の種類には以下のような種類があります。
鍼による鎮痛作用の考え方 | 詳細 |
---|---|
内因性モルヒネ用物質の増加 | 鍼刺激が脳内で鎮痛作用の働きを起こすモルヒネ用物質が増加させ、痛みを和らげる作用 |
筋肉の血行障害の改善 | 鍼刺激が筋肉への血流量が増加させ、筋肉を柔軟にして痛みを和らげる作用 |
ゲートコントロールセオリー | 鍼刺激が神経系に作用して、痛みを感じさせる神経経路を抑制して痛みを和らげる作用 |
トリガーポイントセオリー | 鍼刺激が筋肉の過敏化した受容器の活動を抑制して、筋肉を柔軟にして痛みを和らげる作用 |
臨床現場では、どれか一つだけでなく、これらの考え方を組み合わせることで
より高い鎮痛作用や筋緊張抑制作用が期待できます。
鍼 治療は痛くないの?
痛いのはイメージだけ??
ズバリ、ほとんど痛みはありません!!
まず、治療に使用される鍼は、最も細いものは直径0.1mm、太いものでも0.5mmが主流です。
0.1mmとは、一般的な男性成人の髪の毛の太さと言われ、また採血に使う注射針は、0.7mmです。
注射針の中に入ってしまうほど細いものが鍼灸で使われている鍼です。
そのため、注射針をイメージしていた方は実物を見て驚かれます!
鍼刺激によって起こる痛みは2種類あります。
1つ目は、皮膚に鍼を刺す瞬間に起こる痛いです。
これは、鋭く嫌な痛みの感覚が起きます。
2つ目は、治療効果が出る際に感じることが多いズーンとした重い痛みです。
これは、マッサージを受けて筋肉を押されているような痛気持ちいい感覚が起きます。
ではなぜ1つ目のような鋭い痛みが起きてしまうのでしょうか?
それは、鍼に対する恐怖が交感神経の働きを強めることで、皮膚や筋肉の緊張が高くなり、痛みを感じやすい状態を起こしてしまうためです。
実際の現場では、患者様へ鍼治療を初めて行う時には、これらを十分説明します。
そうすると、ほとんどの方から
『鍼って想像してたより全然痛くない!!』と感想をいただき
そのまま鍼治療の鎮痛作用にハマっていかれます。
鍼治療は、狙った組織を直接アプローチできる治療家にとっての切り札。
怖さを克服した先には、高い治療効果が待っています!!
鍼 治療は何に効くの?
筋肉の問題から、精神的な問題にも効く!!
鍼治療はその高い鎮痛作用から、様々な体の痛みに効果があります。
特に、筋肉に直接刺激を加えられることで、関節や筋肉由来の痛みには抜群の効果があります。
さらに見逃せない効果は、鍼の自律神経調節作用です。
自律神経とは、主に内蔵の働きや感情を調節する神経系で、交感神経と副交感神経があります。
鍼の刺激は、体性自律反射と呼ばれる反応を起こして交感神経や副交感神経をそれぞれ活性化させる作用があり、それらを使って自律神経の調節を行います。
この自律神経の調節作用を通じて、
便秘や軟便、息切れ、不眠、うつ症状、すぐイライラしてしまうなど
幅広い患者様の悩みに対応することができます!
鍼治療の問題点
鍼治療を受ける前には、禁忌を知る!
鍼治療は、様々な体の悩みに対応できます。
しかし、全てに対応できるわけではありません。
鍼治療を避けるべき体の状態も知っておくことで、安全かつ効果的に鍼治療を受けましょう!
まとめ
正しい鍼治療は、健康的な体の基礎を作る
鍼治療は、筋肉の問題や鎮痛作用、自律神経の調節作用など
体の様々な面に良い影響を与えることが可能な治療法です。
超ストレス社会と呼ばれる現代には鍼治療の身体面・精神面のサポートはとても有効です!
皆様もぜひ必要以上に怖がらず、鍼治療を受けてみてください!!
超ストレス社会と呼ばれる現代には鍼治療の身体面・精神面のサポートはとても有効です!
皆様もぜひ必要以上に怖がらず、鍼治療を受けてみてください!!